2004年6月14日(月)15:42

EU憲法はほとんど進展が得られず

ルクセンブルク(AP)

欧州憲法を協議する重要な首脳会議を3日後に控えて、EU外相会合は打開に向けた進展を得ることができなかった。欧州議会選挙の惨憺たる投票率と欧州統合懐疑派の伸長という事態を胸に、各国外相は月曜日ルクセンブルクで、今週末のEU首脳会議に向けた最後の外相会合を開いた。議長を務めるアイルランドのブライアン・カーウェン外相は欧州議会選挙を「目を覚ませという声」であると評した。

私たちは、欧州統合懐疑派に対して正しい答えを与えるべく、「今週末の成功を確かなものにしておく必要がある」。欧州連合の信用はこれにかかっているのだ。「私たちはEUが機能することを示さねばならない」、とカーウェン外相は主張した。外相は協議の後、EU各国は前向きな政治的意思を示したと確言した。ドイツのヨシュカ・フィッシャー外相は「私たちはさらに一歩妥協に近づいた」と述べた。

フィッシャー外相は、木曜日と金曜日に開かれるEU首脳会議で憲法問題の打開が得られるとの確信を示した。「私たちは皆、これがどれほど重要な問題か承知している」。予測は常に難しいものだが、「これほど妥協に近づいたことはない」、と語った。しかし具体的な進展は得られなかった。これは宗教的価値に関する言及の問題でも、外交政策における多数決決定の問題でも、安定協約の今後の運用に関する問題でも同じである。

アイルランド政府は新たな調停案で憲法前文における宗教の言及に関する提案を行った。とりわけイタリア、スペイン、ポルトガル、ポーランド、ならびにドイツの保守派が神とキリスト教について直接言及するよう求めている。一方フランスをはじめとする国々は、国家と宗教の厳格な分離を主張して、言及を拒否している。そこでアイルランド政府は調停案でEU将来像会議の草案の文言をそのまま踏襲した。草案では単に「ヨーロッパの文化的、宗教的および人文主義的遺産」としか言及されていない。

これに対し、内政および司法政策では進展が見られた。この分野では、たとえ他の国々が参加しなくとも、数ヶ国の加盟国が協力を強化する(=先行統合。訳注)可能性が認められる見込みである。一方、今後EUが外交政策で全会一致を廃止し、特定多数決で決定を行えるようになるか否かは、まったく予測がつかない。

外交政策の特定多数決決定導入についてはドイツやフランスが賛成している一方、イギリスなどは強く拒否している。アイルランド政府はこの問題でもEU将来像会議の文言を引き継ぐ提案を行った。草案では、EU首脳会議の取り決めに基づいてEU外相が提案を行った場合は特定多数決で決定されると規定されている。

イギリスがこれに同意するかは依然不明である。ジャック・ストロー外相は、イギリス政府は合意に向けて懸命の努力を行う。しかし「欧州連合が効率的な協力をはかる国家の連合体である」ということは明確にしておく必要がある、と述べた。

ストロー外相はまた、日曜日の欧州議会選挙の低投票率にも触れた。「私たちは選挙の結果を考慮しなくてはならない」。「これはEUが自分たちの利益のためにもっと機能してもらいたいという有権者の明確なメッセージである」。まさにこの点が新しい憲法条約の目標なのである、と外相は主張した。閣僚理事会の決定方式および欧州委員会の規模という依然論議の残る問題については、EU首脳会議の決定に委ねられた。

原題:Kaum Fortschritte bei EU-Verfassung




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